夏の雷・冬の雷

日本の夏に多い雷のパターン(負極性)

雷は大気の状態が不安定な時に発生します。

雲の中の温度がマイナス20 度前後になると氷の粒が発生し、ぶつかり合います。
ぶつかり合った時に電荷が分離し、小さく軽い氷の粒はプラスに帯電し、上昇気流により上空に運ばれます。
大きな氷の粒はマイナスに帯電し、重力により雲の下部に溜まります。
雷雲下部のマイナス の電気 に引き寄せられ、プラス の電気 が地表に溜まります。
雷雲が十分に発達し電荷が溜まっていくと、雲の中や雲と地表との間で放電が発生します。これが雷です。

例えば木のような地表の突き出たところに電気が集中し、雷雲からその先端に向かって最初の放電が起こります。
この小さな放電の跡が地表と雷雲を結ぶ電気の道となり、一気に放電が起こり雷となるのです。

 

日本の冬に多い雷のパターン(冬季雷)

冬季雷は世界的にも珍しい現象です。
冬の雷雲は夏と比較して、高度が非常に低い という特徴があります。
そして季節風により、水平方向に傾いている場合があります。

冬季雷の特徴

  • 冬季雷は時間に関係なく発生する可能性がある
  • 冬季雷は一発雷とよばれ、夏季に比べて雷放電が少なく、雷の接近を予知することが難しい。
  • 冬季雷は雲の高度が低い為、 雷放電が地上の高い建物から発生しやすい 。
  • 冬季雷では 正極性 の雷の割合が増える。雷雲の高度が低い為、雷雲上部のプラス電荷が直接大地へ落雷できると考えられるためである。